「石油の重要性」再び浮き彫り
石川県能登地方で最大震度7、マグニチュード7・6を記録する大地震が発生し、最大1.2メートル以上の津波も観測されるなど、2024年の元日から日本列島に衝撃が走った。被災地では避難者が多数生じるとともに停電エリアも広がり、マイカー車内や避難所での生活を余儀なくされている市民も多い。真冬の大災害。石油製品が命綱となっている。
気象庁によると、能登地方では07年3月の能登半島地震で震度6強(M6.9)、20年3月に5強(M5.5)、22年6月に6弱(M5.4)および5強(M5.0)、昨年5月にも6強(M6.5)などの強い地震が断続的に起きていた。
一方、政府の地震調査研究推進本部は昨年6月に能登地方の地震活動を評価。18年ごろから地震回数が増加傾向、20年12月から地震活動が活発になり、21年7月ごろからはさらに活発化していたため「一連の地震活動は当分続くと考えられる。強い揺れや津波には引き続き注意が必要」との見解を示していたが、これが的中した。
ちなみに、過去30年間を遡っても「震度7」を観測したのは18年9月の北海道胆振東部地震(M6.7)以来で、それ以前では16年4月の熊本地震(M6.5と7.3)が2回、11年3月の東日本大震災(M9.0)、04年10月の新潟県中越地震(M6.8)、95年1月の阪神淡路大震災(M7.3)と数少ない。また、津波高が1メートルを超えたのも東日本大震災(9.3メートル以上。観測施設が被災)、04年9月の三重県・南東沖で101センチ(M7.4)、03年9月の北海道・十勝沖地震で225センチ(M8.0)を記録して以来だ。
翻って、昨年は関東大震災から100年の節目を迎え、災害対策を強化してきた歴史が注目された。建築物の構造強度に対する地震力の規定を世界で初めて制定した法令は建築基準法に置き替えられたほか、災害対策基本法の制定や防災基本計画の策定などにつながった。加えて、阪神淡路大震災を機に政府による初動体制の強化、東日本大震災を機に被災者支援体制の充実や減災を徹底する取り組みが進められ、切迫性への懸念が一層強まっている南海トラフ地震や首都直下地震などに備える対策が順次講じられている。
だが、地震は防げない。年頭に際し、少しでも被害や影響を抑制するために防災・減災対策を積み重ねる重要性を改めて肝に銘じたい。