【2025 新年特集】 中国特集 地域とともに歩む1SS 1ディーラー①
全国のSSの多くを占める1SS1ディーラー。脱炭素や車の燃費性能の向上などによる逆風で取り巻く環境は非常に厳しいものとなっている。その中で、自社の信念を貫いた経営姿勢や将来を見据えた柔軟な考え方で今後の生き残りを探るSSの姿を追った。
<ポップカルチャーで地域振興広がる〝ガソスタむすめ〟の輪>
全石レンちゃんなどに代表されるガソスタむすめの一人で、鳥取県倉吉市のじくはら石油(竺原直博社長・ENEOS系)関金SSで活躍中のおたねちゃん。バーチャル鳥取県のとある伝説の池出身の彼女は、社長の奥様である竺原安都さんのもとで同社の観光部門を担当している。
元々、倉吉市がポップカルチャーに力を入れていたこともあり「フィギュアのまち倉吉を創る会」という会合を通じた縁で、缶バッジの販売という形で自社とおたねちゃんとのコラボを始めた。それを機に、温泉むすめファンや地元キャラクターファンがSSに訪れるようになり、Xの発信などを通じてガソスタむすめへの声掛けをいただいたことで、めでたく8月23日の油の日に合わせてデビューした。SSでは缶バッジ、ステッカー、キーホルダーの販売のほかに、ほかのガソスタむすめグッズの委託販売も行っており、併せて毎朝、おたねちゃんが鳥取県に関する情報をXで発信しているのをリポストする形で紹介する活動も続けている。グッズの売り上げや足を運んでくれた車への給油なども発生することから、SS運営への恩恵も大きいそうだ。最新の展開としては、まるみちゃん(三重県桑名市、マルミ石油飯塚SS・ENEOS系)とのコラボでステッカーの販売を年明けより実施中。それぞれのSSを巡っていただくきっかけになるよう、全国のガソスタむすめがいるSSと協力するコラボ企画も検討している。
安都さんは、「ガソスタむすめの取り組みに興味はあっても、踏み込むのが難しいと思っているSSには、気軽にXを見て、興味が膨らむのであれば訪ねてみるのが一番いい」と助言する一方で、「我が子を育てるような気持ちで、愛でて育ててほしい」と強調する。「この取り組みの認知度はまだまだ低いが発展の余地はあり、SS運営にも地域の活性化にも貢献できる。地域を知るにはここに行けというくらいのSSになることが目標。SSとして取り組んで損はないと思う」と呼びかける。1SS1ディーラーである同社も厳しい経営環境に置かれているが「価格高騰や需要減の中でこうした取り組みがプラスに転じるきっかけになるとうれしい。ガソスタむすめは横のつながりが強いので情報交換できるうえ、皆さんがSSというベースの上に成り立っているので共感を得ることができる。ガソスタむすめファミリーは投げかけたら答えてくれる大切な仲間」と笑顔で話す。